農業とものづくりで全国1位! 諫早農高、長崎工高生徒ら 県教育長に報告

竹を活用したキノコの菌床栽培の発表報告をする諫早農業高の吉田さん(手前右)と平野さん、電子回路組み立ての金賞受賞を報告する長崎工業高の坂本さん=県庁

 県立諫早農業高と長崎工業高の生徒らは20日、県庁に中﨑謙司教育長を訪ね、農業とものづくり分野の全国大会で1位に輝いたことを報告した。
 諫早農業高の食品科学部の吉田美優さん(18)=3年=と平野仁那さん(17)=2年=ら10人は、10月の「日本学校農業クラブ全国大会」のプロジェクト発表Ⅱ類で最優秀賞と文部科学大臣賞を受賞。同大会の農業鑑定競技会の農業土木分野では、同校農業土木課3年の岩永颯太さん(18)が最優秀賞に輝いた。
 プロジェクト発表は、全国的に問題になっている放置竹林の竹に注目し、パウダー化した竹をキノコの菌床栽培に活用する研究。一般的に栄養源として使われる米ぬかと比べ、マイタケの成長スピードが3倍、キクラゲが2.4倍になることなどが判明したという。現在、大手企業などと事業化に向けて試験栽培を進めている。吉田さんは「みんなの支えがあったから。感謝の気持ちでいっぱい」と話した。
 7月の「若年者ものづくり競技大会」では、機械製図(CAD)部門で長崎工業高機械科3年の乙成拓海さん(18)が金賞(厚生労働大臣賞)、電子回路組み立て部門で同校情報技術科3年の坂本寛弥さん(18)が金賞(同)を受賞。11月の「高校生ものづくりコンテスト全国大会」でも坂本さんは優勝した。
 乙成さんは「反省と改善を繰り返し、自分で課題を解決する力が身に付いた。就職しても全国や国際レベルの大会を目指したい」、坂本さんは「1年生の時から毎日2時間かけて過去問を解いてきた。本番は緊張したが無事に賞を取れてよかった」と話した。
 中﨑教育長は「さまざまな努力をされたと思う。受賞を自信にしてほしい」と生徒の活躍をたたえた。


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