鳥インフル 防疫作業完了 佐世保・江迎 殺処分の3万羽埋却

 佐世保市江迎町の養鶏場で発生した鳥インフルエンザについて長崎県は24日夜、殺処分した約3万羽の埋却と鶏舎の消毒など防疫作業をすべて完了したと発表した。22日午前7時の作業開始から72時間での完了を想定していたが、61時間30分で終えた。
 殺処分したニワトリや卵などの埋却と養鶏場内の消石灰散布、鶏舎の壁や床の消毒を24日午後8時半に完了。作業は県や市、県建設業協会、JAなどから延べ1454人が携わった。県バス協会も人員輸送に協力。会見した県畜産課の富永祥弘課長は協力への感謝の言葉を述べた。
 県によると、今後10日経過した来年1月4日に移動制限区域(発生養鶏場から半径3キロ)内の全1養鶏場で清浄性確認検査を実施。同10日に判明する結果が陰性なら同日、搬出制限区域(半径3キロ~10キロ)を解除する。移動制限区域は防疫作業完了から21日間、新たな発生がなければ同15日午前0時に解除する。卵の県内からの輸出は制限区域解除後もできず、再開まで約3カ月かかる見通し。
 今月24日までに県内の他の養鶏場137戸から異常の報告はないという。県は人が鶏肉や卵を食べて鳥インフルエンザに感染する可能性はないと呼びかけている。


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