全国大会冬の陣(10) バレー女子 原点回帰し3年ぶりの全国制覇を目指す東九州龍谷 【大分県】

3年ぶりの全国制覇に向けて、着々と準備が進んでいる。全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)に23年連続38回目の出場となる東九州龍谷(東龍)は最終調整に入った。キャプテンの飯山エミリ(3年)は、「3年生にとって日本一になる最後のチャンス。大会に向けてチームの雰囲気はいい。それぞれの役割を徹底して、東龍のコンビバレーで勝ち上がりたい」と強い思いを語った。

今夏の全国高校総体ではベスト8にとどまり、日本一に向けて自分たちのバレーボールに向き合った。ラリーポイント制においてミスは相手のポイントとなる。レシーブやトスの精度を上げ、守備面の強化を図った。また、東龍のバレーボールは速いパス、低いレシーブで時間を短縮し、相手が構える前に攻撃することを追求してきた。もう一度、原点に回帰し、スパイクの場合であれば、落下地点に素早く入り、真っ直ぐに飛ぶ。ブロックの場合は、正しいステップで適正な位置に動き、足を止めて最高の形をイメージし、ブロックをつくる。そういった空中姿勢を徹底した。

全国制覇に向けて着々と準備は進む

加えて、情報共有のために選手と監督の間でスマホを使ったグループLINEを活用する。練習や試合を通じて浮かび上がった個々の課題を動画にして切り取り、文字情報も添えて課題を共有。寮の大型モニターで毎日確認できるようにした。飯山は「練習だけでなく寮でもバレーボールの話が自然に出るようになり、コミュニケーションを取れるようになった」と話す。

春の高校バレーでは前人未到の5連覇(春の高校バレー改称後は4連覇)など数々の金字塔を打ち立ててきた。これまでの先輩たちがこの時期、合言葉として発していた「最高で金、最低でも金」は、今回も選手の胸の内にある。飯山は「特別な大会なので一戦必勝で臨む。これまでの集大成として春の高校バレーの舞台に立ち、強い気持ちでプレーする」とチームの思いを代弁した。

チーム一丸となって一戦必勝で試合に臨む

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS