<わがまち回顧2022> 本社 『陸上競技場再配置』市対応は

部活動に励む高校生ら=長崎市営陸上競技場

 ランニングや散歩、部活動など早朝から夜遅くまで幅広い世代が利用している長崎市松山町の陸上競技場。国道や路面電車が近くを通り、市民の憩いの場として親しまれている。
 県の長崎南北幹線道路の整備に伴い、市は8月、周辺スポーツ施設の再配置計画案を市平和公園再整備基本計画検討委員会に提示。現在の陸上競技場に市民総合プールを移し、陸上競技場の外周路などを残した上で、400メートルトラックの代替機能を別途検討。市営庭球場(テニスコート)、弓道場は現在のソフトボール場に移し、ソフトボール場は公園外への移転を念頭に検討するとしている。
 これに対し「利用者の声を軽視した見切り発車」と不満が噴出。利用者でつくる市民団体は市に陸上競技場の現地存続を求める活動を始め、市議会に提出した再配置計画案の慎重な調査検討を求める請願は採択された。今月上旬には、同検討委の委員らを現地に招き、利用実態を説明した。
 同検討委は今後、再配置計画案への意見をまとめ、市が方針を固める予定。利用者の声に寄り添った検討が求められる中、市の対応が注目される。
 主なニュースは▽市の推計人口、初の40万人割れ▽「長崎くんち」の奉納踊りなど3年連続中止▽あぐりの丘に全天候型子ども遊戯施設オープン


© 株式会社長崎新聞社