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越前和紙の漉き初め式が1月5日、福井県越前市新在家町の卯立の工芸館で行われた。伝統工芸士や若手職人が紙漉きの技を披露し、関係者ら約100人が産地の繁栄を祈願した。
福井県和紙工業協同組合が1998年から毎年開いている。紙の神様を祭る岡太神社・大瀧神社(同市大滝町)の上嶋晃智宮司が神事を執り行い、元日に神社奥の院でくんだご神水を漉き舟に流し入れた。
産地で受け継がれる「越前紙漉き唄」が響く中、伝統工芸士7人が原料のコウゾからちりを取り除く「塵より(ちりより)」、コウゾをたたいて繊維を分解する「叩解(こうかい)」など四つの工程を分担して行った。
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紙漉きを担当した姉川民枝さん(69)は「紙漉きを継承していくために、良さを知ってもらい、若手に入ってきてほしい」と願った。