内村航平さん、諫早市「ふるさと特別大使」に “幻の高来そば”体感

そば打ちを体験する内村さん(右)=諫早市、高来西ゆめ会館

 昨年現役を引退した体操男子の五輪金メダリストで、長崎県諫早市の「ふるさと特別大使」への就任が決まった内村航平さん(34)が26日、市内で「幻の高来そば」のそば打ちを体験するなど、食や見どころといった古里の魅力に触れた。市役所で大久保潔重市長から同大使の委嘱状を受け取った内村さんは、「体操漬けの毎日で諫早のことを知らずに東京へ出て行った。一から勉強し、体操で培った経験を生かして諫早の素晴らしさを全国、世界に発信していきたい」と抱負を語った。
 内村さんは中学卒業まで諫早で過ごした。今後は市が創設した同大使として、スポーツイベントやメディアを通じた活動など、幅広い分野で古里の魅力を広めてもらう。この日は委嘱状交付式を前に、インスタ映えスポットになっている小長井町の「フルーツバス停」を訪れたほか、名物の「楽焼うなぎ」を堪能した。
 このうち、高来町ではソバ本来の強い香りとこし、粘りが特徴の「幻の高来そば」のそば打ちを体験。生産、普及に取り組む地元の振興協議会の山口徳男会長らから手ほどきを受けながら生地をこね、包丁で細く切っていった。ゆで汁ごと味わう「どろりそば」などにして食べた内村さんは「地元に、こんなにおいしいそばがあることを知らなかったことが恥ずかしいくらい、おいしかった」と太鼓判を押していた。


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