春のセンバツ甲子園 大分商業に待ちわびた吉報が届く 【大分県】

大分商業が春のセンバツ甲子園の切符を手にした。第95回選抜高校野球大会(3月18日開幕、兵庫県)の出場36校を決める選考委員会が27日に開催され、県内からは大分商業が選ばれた。新型コロナウイルス感染拡大により中止になった2020年以来となり、7回目の選出となる。

電話で吉報を受けた校長が喜ぶ様子などが高校野球の春の訪れを知らせる風物詩となっていたが、今年から配信などで選考委員会が中継されるようになった。選手たちはライブ配信されていた選考の様子を視聴覚教室で固唾(かたず)を飲んで見守り、「大分商業高校」の名前が呼ばれると、安堵(あんど)の表情を浮かべた。キャプテンの大道蓮(2年)は「実感が湧かなかったけど、徐々にうれしくなった。大分商業らしい泥くさいプレーで、観ている人に感動を与えたい」と決意を語った。

部員全員でセンバツ出場の吉報を待った

大分商業は昨年の秋季県大会の決勝では、明豊に1-2で敗れたが、秋季九州大会では神村学園(鹿児島)、東福岡に勝利して4強入り。春のセンバツ甲子園の出場を引き寄せた。児玉迅(2年)、飯田凜琥(同)ら投手陣が試合をつくり、粘り強い打線は犠打で走者を得点圏に送って、一打で返す必勝パターンでロースコアの接戦を制してきた。

昨秋からチームを指揮する那賀誠監督は「秋の九州大会が終わって体づくりから始めた。みんな順調に大きくなった。これからは鍛えた体をコントロールできるように早めの実戦練習をしたい」と話した。センバツの出場が決まり、「出場が決まるまで選手には調子に乗るなと言ってきたが、今日は思い切り喜びを分かち合ってほしい」と笑顔があふれた。

夢舞台に向けて喜びを爆発させた

(柚野真也)

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