長崎日大が18年ぶり優勝 県高校新人サッカー 男子 長総大付にPK勝ち

【男子決勝、長崎日大―長崎総合科学大付】PK戦の末に18年ぶり3度目の優勝を決め、笑顔で走り出す長崎日大の選手たち=雲仙市、国見総合運動公園多目的芝生広場

 サッカーの県高校新人大会最終日は29日、雲仙市の国見総合運動公園多目的芝生広場などで男子の準決勝、決勝が行われ、長崎日大が決勝で長崎総合科学大付を1-1からPK戦5-4で破り、18年ぶり3度目の優勝を果たした。
 決勝は長崎日大が後半11分、CKの折り返しをFW中川が頭で決めて先制。長崎総合科学大付も31分、CKからDF京谷がヘディングで合わせて同点に追いついた。1-1で入った延長戦は長崎総合科学大付が押し気味に試合を進めたが、長崎日大はDF白濵、松尾、渡邉らが体を張ってしのいだ。
 PK戦は互いに4人目が失敗したが、先蹴りの長崎日大が6人目を成功したのに対して長総大付は枠外。サドンデスの末に長崎日大が勝利をつかんだ。
 両校は九州新人大会(2月18~21日・沖縄)に出場する。

◎亀田前監督への思い胸に躍動 長崎日大18年ぶり優勝

 PK戦にもつれたサッカー男子決勝は、長崎日大が長崎総合科学大付を下して、18年ぶりにタイトルを手にした。勝利が決まった瞬間、選手たちの間に歓喜の輪が広がった。
 先制点は狙い通りのセットプレーだった。ハーフタイムに「CKの入り方を変化させよう」と全員でイメージを共有。見事にはまったのが後半11分だった。ファーサイドからDF渡邉が折り返し、FW中川が「GKと距離が近かったので押し込むことだけを考えた」と頭でゴール。後半終了間際に追いつかれたが、その後は決勝まで無失点の守備陣が数的有利をつくって中央を固め、2点目を許さなかった。
 長年、長崎日大を率いてきた亀田前監督が、昨年11月の全国高校選手権県大会後に退任。18年前の優勝メンバーで教え子の坂本監督が後を引き継いだ。今回、コーチとしてベンチに座った亀田前監督は「あの時の選手が監督となって制した。感慨深い大会になった」、坂本監督は「亀田先生と一緒に優勝できて良かった」と喜びを表現した。
 新チームのスローガンは「頂へ」。選手たちは前監督への思いも胸に、最初の県大会でそれを体現した。次の舞台は前監督と一緒に臨める最後の九州大会。ゲームキャプテンを務めたMF田代は「長崎1位に恥じないプレーを披露する」とさらなる飛躍を誓っていた。

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