36歳ファウラーが現役引退を表明 メジャー14年間で通算1306安打

日本時間2月1日、カブス時代の2016年にキャリア唯一のオールスター・ゲーム選出を果たし、球団108年ぶりのワールドシリーズ制覇にも貢献したデクスター・ファウラーが自身のインスタグラムを更新し、現役引退を表明した。2016年のワールドシリーズ第7戦で先頭打者本塁打を放ったが、ワールドシリーズ第7戦での先頭打者アーチは現在に至るまでメジャー史上唯一の快挙。また、三塁打の多い選手としても知られており、2008年9月2日(現地時間)のメジャーデビュー以降に記録した82本は同期間におけるメジャー最多の数字である。

現在36歳のファウラーはロッキーズで6年、アストロズで1年、カブスで2年、カージナルスで4年、エンゼルスで1年とメジャーで合計14年間プレー。通算1460試合に出場し、1306安打、打率.259、127本塁打、517打点、149盗塁、OPS.775をマークした。2009~12年には本拠地クアーズ・フィールドの外野の広さを生かし、4年連続2ケタ三塁打を記録。また、2009~16年に8年連続で2ケタ盗塁を記録するなど、スピードのある外野手として活躍した。選球眼の良さも特長で、通算出塁率は.358と打率より1割近く高い数字になっている。

カブスでワールドシリーズ制覇を経験したあと、カージナルスと5年契約を結んだものの、カージナルスでは不振と故障により思うような活躍ができず、契約最終年の2021年にカージナルスが年俸の大部分を負担する形でエンゼルスにトレード。しかし、開幕直後に左膝前十字靭帯断裂の重傷を負い、わずか7試合しか出場できなかった。昨季はブルージェイズとマイナー契約を結んだが、マイナーAAA級で3試合に出場しただけ。5月上旬に解雇され、それ以降はプレーしていなかった。

ファウラーは「ワールドシリーズで勝つということは最も大きなことなんだ」とキャリアを振り返り、「キャリアの終盤、私は再びワールドシリーズ制覇を追い求めていた。お金の問題じゃなかったんだ。すでに1つリングを持っていたけれど、もう1つ欲しかった」と本音を明かした。しかし、ファウラーはもう2つ目のリングを追い求めてはいない。家族と過ごす時間が増えることを楽しみにしているという。また、将来的には球団経営のオーナー業にも興味を持っているようだ。「妻は選手としてのキャリアより引退後のキャリアのほうが大きくなると思っているみたいだ。彼女が正しいことを願うよ」とファウラーは語った。

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