郷愁のホッケ… 北海道から長崎にやって来たペンギン

北海道から長崎にやって来たキングペンギン(長崎ペンギン水族館提供)

 2月中旬、北海道の旭山動物園から長崎ペンギン水族館(長崎市宿町)にやって来たキングペンギン(雄5歳)は今も「古里」への思いを断ち切れないのか、北海道で食べていたホッケしかのどを通らない。
 同館ではペンギンの餌に体長約15センチのマアジを与えている。一緒に来た他の2羽(いずれも雄1歳)はすんなりとマアジを丸のみし、順応性の高さを見せた。年齢を重ねた分だけ、先輩ペンギンには譲れない思いがあるのかも。
 北海道から運んできたホッケの在庫は今月中になくなってしまいそう。「(マアジの)硬いうろこやヒレの突起が苦手?」「換羽の時期で食欲が落ちている?」。見守るスタッフも気が気でない。郷愁ペンギンが新天地長崎に気を許す日はいつか。


© 株式会社長崎新聞社