長崎市を代表する観光地、同市南山手町のグラバー園で10日、長崎原爆で命を落とした林嘉代子さんをしのぶ嘉代子桜“2世”の苗木1本が植樹された。園は桜の由来などを記した銘板を設置する予定。
苗木は、長崎原爆で旧校舎が甚大な被害を受けた長崎市立城山小の同窓会などで作る「城山小原爆殉難者慰霊会」(本田魂会長)が寄贈。同園管理事務所職員ら計5人が平和を願い苗木を植えた。
本田会長(79)は「グラバー園は長崎の玄関口。原爆の恐ろしさ、悲惨さをみなさんに知ってもらえれば」と話した。
15歳だった林さんは1945年8月9日、兵器工場の事務所として使われていた城山国民学校(現・城山小)で、学徒動員中に被爆し亡くなった。嘉代子桜は、母の津恵さんが49年に娘をしのび同校に贈った50本のソメイヨシノのこと。接ぎ木をした苗木は現在、全国で約150本植えられている。
嘉代子桜“2世”植樹 長崎原爆で命を落とした林さんしのぶ グラバー園
- Published
- 2023/03/13 11:10 (JST)
- Updated
- 2023/03/13 12:15 (JST)
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