4月20日に「部分日食」観測できる時間帯、地域は 全国各地の天気予報も

全国各地で太陽が最も欠けて見える時刻と見え方

 4月20日午後、日本の一部地域で太陽の一部が欠けて見える「部分日食」が起こる。国立天文台によると、日本で見られるのは2020年6月以来、約3年ぶり。観測できる地域や時間帯を国立天文台の情報を基にまとめた。

日食とは

 日食とは、月が太陽の前を横切るために、月によって太陽の一部(または全部)が隠される現象。太陽の隠され方によって「部分日食」「皆既日食」「金環日食」に分類される。一方で、同じ日食の中でも、地球上の見る場所によって金環日食が起こったり、皆既日食が起こったりする場合がある。これは「金環皆既日食」と呼ばれる。

 4月20 日に起こる日食は、インド洋、オーストラリア、東ティモール、インドネシア、太平洋、それぞれの一部地域では太陽が完全に隠される「皆既日食」が、インド洋と太平洋のごく一部の地域では太陽が輪のように見える「金環日食」が起こるため、「金環皆既日食」に分類される。「金環皆既日食」は2013年11月以来となる。

 また、インド洋、アジア、オセアニア、太平洋、南極、それぞれの一部地域では「部分日食」が起こり、日本の一部がこの範囲に含まれる。

日本のどこで見える?

 日本で部分日食が起こるのは、南西諸島、九州地方南部、四国地方南部、近畿地方南部から関東地方南部にかけての地域、伊豆諸島、小笠原諸島。

⇒全国各地の20日の天気は

 那覇市では午後1時35分ごろ太陽が欠け始め、午後2時21分のピーク時には見た目の面積の約7%が隠れる。本州や四国、九州それぞれの南部でも観測できるが変化は極めて小さい。

日食の安全な観察方法

 日食を安全に観察するには▼ピンホールを利用する▼日食専用のグラスや遮光板を使う▼望遠鏡を使って太陽投影板に投影するーなどの方法がある。

 太陽は強い光と熱を出している天体で、肉眼で直接太陽を見ると、短い時間であっても目を痛めてしまう。国立天文台は、肉眼やサングラス越しなど目を痛める危険な見方をしないよう呼びかけている。

次回の日食はいつ

 前回日本で日食が起こったのは2020年6月21日だった。次に日本で日食が起こるのは2030年6月1日。このときは日本全国で部分食となり、北海道の大部分では金環食となると予想されている。

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