「ジェンダー主流化」加速へ あらゆる政策の平等議論 日光・G7閣僚会合まで1カ月

日光市観光協会前に掲げられたG7閣僚会合の開催を知らせるフラッグ=24日午後、日光市内

 6月24、25日に日光市で開催される先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合まで1カ月に迫った。ジェンダー(社会的性差)問題などをテーマに、国際社会が直面する課題について議論する。国内では初の男女共同参画分野の閣僚会合となり、注目が集まる。会合を通じて、ジェンダー平等の観点をあらゆる政策や制度に反映する「ジェンダー主流化」の加速を目指す考えだ。

 奥日光のホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」が主会場となる。G7各国と欧州連合(EU)、Women7(W7)、ジェンダー平等アドバイザリー協議会(GEAC)などの国際機関が参加予定。セッションや2国間会談を行い、議論の成果をまとめた共同宣言を出す。

 政府主催の歓迎レセプションのほか、地元主催のレセプション、エクスカーション(現地視察)も予定。今月27日には1カ月前イベントとして県内中高生による「こども未来サミット」が同市内で開催される。

 今回のサミットに伴う各閣僚会合ではジェンダー主流化が議論されている。小倉将信(おぐらまさのぶ)男女共同参画・女性活躍担当相は「その中核となるのが男女共同参画・女性活躍担当相会合。わが国のジェンダー主流化を加速できる会合にしたい」と強調する。

 本県で閣僚会合が開催されるのも初めてで、県の魅力を発信する絶好の機会として期待も高まる。県や同市は昨年11月、商工、観光、女性団体などでつくる推進協議会を発足。「オール栃木」体制で受け入れ準備を進めている。県庁や日光市役所には横断幕などが設置され、中禅寺湖畔には記念モニュメントも完成した。

 福田富一(ふくだとみかず)知事は「本県の魅力を余すことなく発信し、開催地として積極的に役割を果たしたい」と話している。

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