地元・九尾の狐伝説学ぶ 那須町内中学生ら芸術鑑賞

中学生などが鑑賞した演劇

 【那須】町内の中学生などに地元の文化や歴史について学んでもらおうと、寺子乙の町文化センターで25日、九尾の狐(きつね)伝説に関する語り部の口演と演劇が行われた。

 町教委生涯学習課が、本年度の中学生芸術鑑賞事業として開催。那須中、那須中央中の全校生徒計約500人と、一般客50人が楽しんだ。

 まず県内各地で語り部活動を行う井上二美子(いのうえふみこ)さんが昔話を披露。鹿の湯、九尾の狐といった湯本地区に関する伝説について、方言を交えたり、抑揚を付けたりして話した。

 続いて那須塩原市下大貫の「劇団らくりん座」が演劇を上演。九尾の狐が美女「玉藻の前」に化けて多くの人々の命を奪い、姿を見破られて殺生石になるまでの物語を迫力たっぷりに演じた。

 那須中央中3年板垣結衣(いたがきゆい)さん(14)は「自分たちの住む町の知らない歴史を学べた。演劇にも引き込まれ、また見たいと思った」と話した。

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