室井さん軽快に宇奈月語る 開湯100周年でつどい

笑いを交えて宇奈月温泉の魅力を語る室井さん=黒部市芸術創造センターセレネ

  ●思いで交え、魅力紹介

 18日に黒部市芸術創造センターセレネで開かれた宇奈月温泉開湯100周年のつどいでは、富山県出身の女優室井滋さんが軽快なトークを繰り広げ、来場者をユーモアたっぷりの「しげちゃん」ワールドに引き込んだ。温泉街の魅力や記念事業をエピソードとともにPRし、今後も縁の深い宇奈月に寄り添う気持ちを伝えた。

 同日、温泉街の豆腐店で人気の「とうふプリン」やソフトクリームを食べた室井さん。もうけ抜きで価格を抑えて頑張っている店主とのやりとりを紹介し「宇奈月はよい人が多い。実感しました」と振り返った。

 150を超える記念事業があることに「何を見たらいいか迷われる方が多いと思う」と指摘。自身が考える宇奈月のベスト10を「勝手に考えた」とし「クレームがあれば夏過ぎにもやります」と会場の笑いを誘った。

 自身が車内放送のナレーションを担当する黒部峡谷鉄道のトロッコ電車では、日帰り入浴券やお土産券付きのお得な「開湯100周年記念きっぷ」をアピール。トロッコ電車のナレーションは2009年から続いており「私の芸能生活はトロッコを除いて語れません」と誇った。

 10月のコスプレイベントについては「コスプレと言えば女優の私でしょ」と数々の自身の写真も紹介。実写映画「ゲゲゲの鬼太郎」の砂かけ婆(ばばあ)役については「皆さんに特殊メークでしょと聞かれた」と言い、実際は特殊メークほど時間がかからず、20分ほどで仕上がった「自虐ネタ」として取り上げた。

 温泉の源泉を使用した日本酒なども紹介。主演ドラマ「温泉仲居探偵の事件簿」で、自身の提案で宇奈月での撮影が実現した思い出も語った。

  ●いつかは朝乃山に化粧まわし贈りたい

 話題が大相撲黒部場所に及ぶと、室井さんは朝乃山の幕内復帰を祝って、富山の「オールスター芸能人」5人が贈った「特製座布団」の裏話を明かした。発起人の立川志の輔さんは化粧まわしを贈りたかったが、300万円以上と高額だったため諦め、浴衣からも手を引いて20万円の座布団に落ち着いたという。「いつかは化粧まわしって思っています」と笑顔で話した。

 宇奈月の思い出をつづったエッセーも朗読した室井さん。第2、第3のふるさとだと感じており「東京に戻っても宇奈月が今こんな風に熱いということを話していきたい」と力を込めた。

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