「長崎原爆の日」 福岡からも平和発信 ラジオで絵本朗読、大学生と被爆者の対談も

ラジオ番組で絵本「忘れないで 長崎原爆とさくらこちゃん」を朗読する染矢さん=福岡市

 「長崎原爆の日」の9日、福岡からもラジオ放送や催しを通じて平和への願いを発信する取り組みがあった。
 長崎県の民放に勤務経験のあるアナウンサーらがラジオ番組に出演した。2005年から続く活動。初めて参加したフリーアナウンサーの染矢すみれさん(33)=元NBC長崎放送=は、被爆者が爆心地近くで子どもの遺骨を発掘した実話をモチーフにした絵本「忘れないで 長崎原爆とさくらこちゃん」の一部を朗読した。染矢さんはリスナーに「同じ九州で起きた原爆の悲劇や、戦争、世界情勢を知り、誰かに伝え、一緒に平和について考えてほしい」と訴えた。
 11日まで開かれている「78年目の原爆展」(福岡市原爆被害者の会主催)では9日、会員らによる被爆証言の朗読や、被爆体験の絵画を制作した大学生と被爆者との対談などがあった。参加者は原爆の恐ろしさを伝え、核兵器廃絶の輪を広げる決意を新たにした。

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