長崎市長の演説が決まる 核禁会議で 地元開催の賢人会議にも来月、出席

 長崎県長崎市の鈴木史朗市長は24日の定例会見で、米ニューヨークで開かれる核兵器禁止条約第2回締約国会議(27日~12月1日)に出席し、29日に議場でスピーチをすることが決まったと発表した。帰国後には、外務省が初めて長崎市内で開く「核兵器のない世界に向けた国際賢人会議」第3回会合(12月8、9日)にも、一部出席する方向で調整していると明らかにした。
 締約国会議には世界8300超の都市が加盟する非政府組織(NGO)平和首長会議の副会長として、会長の広島市長と共に出席する。グテレス国連事務総長や核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のメリッサ・パーク事務局長らとも面会予定。長崎市によると、平和首長会議とICAN共催のサイドイベントには、長崎の被爆者で医師の朝長万左男氏(80)も参加する。
 締約国会議に初出席する鈴木市長は、会見で「人間の安全保障の観点から市民が声を上げ、政治を変えるボトムアップ型のプロセスが重要。核兵器が現実に使われたら人間社会に何が起こるか、実例を被爆地から訴えたい」と抱負。賢人会議については「核兵器廃絶を進めるオピニオンリーダーが、長崎で被爆の実相に触れる時間を確保できるよう外務省と調整している」と述べた。

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