走って被災地復興応援 金沢マラソン・オンライン大会 1キロ10円、義援金に

金沢マラソンのPRに向け、タクシーにシートを貼る村山市長(右)=金沢市役所

  ●3日から出走者募集

 金沢マラソン組織委員会は6月3日午前10時から、9月13日~10月14日に開催するオンライン大会の出走者募集を始める。今年は走行距離を指定する区分を初めて定めずに無制限とし、定員も設けない。参加ランナーの走行距離に応じ、1キロ当たり10円を義援金として能登半島地震の被災地に組織委から寄付する予定で、復興を後押しする企画として多くの参加を呼び掛ける。

 オンライン大会は、ランナーがGPS機能付きのランニングアプリをスマートフォンに搭載し、時間やコース、ペースを自由に決めて走る。昨年までは累計走行距離が各部門の目標値を超えれば「完走」となり、それ以降は計測できない仕組みだったが、今年は期間の最後まで計測を続けられる。

 累計距離が42.195キロ、100キロを上回ると、来年の金沢マラソンの優先出場権がそれぞれ70人、30人に抽選で贈られる。42.195キロの達成者には、石川・金沢の食の特産品が抽選で千人ごとに100人、スマホの待ち受け画面に使える「バーチャルメダル」が全員に提供される。

 昨年まではオンライン大会の参加者全員に記念のTシャツを贈っていたが、今年は希望者のみとする。参加料はTシャツありで3千円、なしで1500円となる。

 組織委の担当者は「走った距離が被災地支援に反映される。友人などと声を掛け合って多くの人に参加してもらいたい」と話した。締め切りは7月31日。

 金沢マラソンの本大会は10月27日に行われる。

  ●タクシー1550台でPR 車体にロゴ

 金沢マラソンのPRへ、ロゴや開催日を記したマグネットシートを車体に貼ったタクシーの運行が30日始まった。大会当日まで1550台が「広告塔」として県内を走行する。

 金沢市役所で出発式が行われ、大会組織委会長の村山卓市長ら市幹部が、東寿弘県タクシー協会副会長、野谷実金沢個人タクシー協同組合理事長、吉岡茂北陸旅客自動車センター理事にシートを手渡した。村山市長は「今週末に金沢百万石まつりが開かれ、大勢の方に金沢マラソンをアピールするいい機会となる」とあいさつした。

 シートは縦7センチ、横29.7センチで、大会イメージカラーの黄色に「KM」のロゴなどが描かれている。3千枚を作成し、タクシー各社や協賛各社、希望する個人などの車、市公用車に貼る。組織委は県と市、北國新聞社などで構成する。

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