どんな仕事でも1時間1000円…体力自慢の第一工科大陸上部「走るなんでも屋」、「頼りになる」と評判上々

県下一周駅伝選手も含む「なんでも屋」メンバーの10人=霧島市の桷志田陸上競技場(国分陸上競技場)

 鹿児島県霧島市の第一工科大学陸上競技部が、1人当たり1時間千円でどんな仕事でも請け負う「なんでも屋」を始めた。トレーニングを兼ねて自転車やランニングで駆けつけ、自慢の体力を生かし草取りや畑の整地などを手際よくこなす。依頼した人からは「頼りになる」「安心感がある」と評判は上々だ。

 陸上競技部は長距離走に特化し、九州各地から選手が集まる。2023年の全日本駅伝九州地区予選準優勝、九州学生駅伝準優勝などの成績を誇る。合宿や遠方での試合も多く練習時間を確保しつつ経費を捻出しようと3月スタート。県下一周駅伝に川薩、姶良、伊佐チームから出走した4人を含む1~3年10人が参加している。

 5月26日は、国分中央3丁目の集合住宅から4丁目の一軒家への引っ越し作業。依頼主の自営業・菊谷友宏さん(31)所有のバンに学生3人が段ボールや家具を次々に積み込み、新居で荷下ろしした。菊谷さんは不動産屋でチラシを見かけ「地元で頑張る学生を応援したい」と申し込んだ。「まさか1時間で終わるとは。頼もしい」と喜んだ。

 自転車で行ける半径10キロを目安に仕事を受け、授業のない週末を中心に日程を調整する。これまで請け負ったのは力仕事のほか、マルシェや放課後児童クラブ(学童保育)の手伝いなどさまざま。代表の2年徳留洸さん(19)は「多くの人に支えてもらっている。大会結果で応えたい」と話している。

 インスタグラム「第一工科大ランナーズのなんでも屋さん」で受け付ける。

引っ越しで荷物を車に積み込む第一工科大「なんでも屋」メンバー=霧島市国分中央3丁目
引っ越しで荷物を運ぶ第一工科大「なんでも屋」メンバー=26日、霧島市国分中央3丁目

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