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明治安田J2リーグ第18節、水戸ホーリーホック(以後、水戸)対V・ファーレン長崎(以後、長崎)戦がケーズデンキスタジアム水戸で行われた。
試合は2対3で長崎が勝利した。このゲームにおいて、大きな問題があった。榎本一慶主審が一度下したジャッジを変更したのだ。
それによって長崎が勝利することになったレフェリーの判定について、サッカージャーナリストの川本梅花が考察する。
長崎スローインが「ラストプレー」に
2対2の同点のまま、後半アディショナルタイムに入った。
長崎の左インサイドハーフ、マテウス・ジェズスがペナルティエリアに侵入する。すると、水戸の前田椋介が両足を出してジェズスを倒してしまう。転がるボールを、水戸の山田奈央がタッチライン外に蹴り出した。
ジェズスを倒した前田のこのプレーに対して、主審はノーファールを宣言する。これが95分30秒の出来事だ。
アディショナルタイムの時間は5分だったので、長崎のスローインがラストプレーになると誰もが思った。
「抗議する」長崎の下平隆宏監督への説明
ジャッジに抗議する長崎の下平隆宏監督のもとに、榎本主審が事情を説明に行く。このときに、榎本主審はフォース・オフィシャル(第4の審判員)と話し合いをしている。この間で6分が費やされた。
ピッチに戻ってきた主審は、自らの判定を覆してペナルティスポットを指差し、長崎にペナルティキック(以後、PK)を宣言した。
102分にPKをフアンマ・デルガドが決めて、長崎が勝利を手に入れた。非常に後味の悪い試合になってしまった。
先に述べた決勝点が生まれた場面を振り返って、主審の行為の問題点を述べてみよう。