“最後のハナショウブ” 管理する人の高齢化で「しょうぶ園」が閉園へ 広島・福山市

長年親しまれてきた広島県福山市のハナショウブ園が、ことしを最後に閉園することになりました。

福山市沼隈町にある「平家谷花しょうぶ園」です。平安時代に平通盛がこの地でショウブ湯につかったという言い伝えにちなんで、地元住民グループが1990年に始めました。

しかし、管理をしてきた住民が高齢化で減っていき、10年ほど前から 門田武士(87)さんが1人で管理することになりました。門田さんはボランティアの手も借りながら世話をしてきましたが、体力が続かなくなり、ことしを最後に閉園することにしました。

約100種類、5000株ほどあるハナショウブが咲き始めましたが、公開するのは今回が最後となります。

訪れた人たち
「いいときに来ました。しっかり見て帰ります。ありがとうございます。お疲れさまでした」

「最後なので早めに一回行こうと、きょう、来させてもらった」

門田さんは「残念な気持ちもあるがやりきった思いの方が強い」といいます。

平家谷花しょうぶ園 門田武士 さん
「もったいない、惜しい気持ちはあるが、もう体には勝てない。ほっとしたの方が多い。これで十分休めると思って」

最後の公開となる平家谷花しょうぶ園のハナショウブは、今月16日まで見ることができます。最終日の閉園時には来園者に切り花を持って帰ってもらうことにしているそうです。

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