「折りたたみiPhone」は7.9インチ画面、ファーウェイのような “外折り” 式か

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アップルが「折りたたみ式iPhone」を開発していることは確実視されながらも、どのようなフォームファクターかは情報がほとんどない。サムスンの“Galaxy Z Flipシリーズ” のようなクラムシェル(縦折り)型や、“Galaxy Z Foldシリーズ” のような内側に折りたたむ横折りになる可能性も憶測されていた。

これについて著名アナリストが、上述したどちらでもなく、“外折り方式” かつ “横折り” になると主張している。

香港の投資会社Haitong InternationalのJeff Pu氏は投資家向けメモにて、アップルの折りたたみ製品は7.9インチであり、今のところ2026年に発売されると予想。その特徴は「包み込むような折りたたみデザイン」になるという。

先月Pu氏は、アップルの折りたたみ製品につき今後の見通しを語っていた。まず2025年に折りたたみ式の20.3インチハイブリッド端末(iPad/MacBook)を投入し、その後2026年に折りたたみiPhoneをリリースするというものだ。

信頼性の高いディスプレイ専門アナリストRoss Young氏も、アップルが20インチ前後の「全画面折りたたみ式ノートPC」につき関連サプライヤーと協議中であり、2026年か2027年の発売を目指していると報告していた

さてPu氏の最新メモに戻ると、7.9インチ折りたたみiPhoneはファーウェイ製「Mate Xs 2」に「似ている」と説明している。

例えに出されたMate Xs 2は、2022年発売の横折りスマートフォン。ディスプレイを広げれば7.8インチ(2480×2200)となり、折り畳むと6.5インチ(2480×1176)の標準的なサイズとなる。その最大の特徴は、外側に折りたたむ方式である。

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折りたたみ時の厚みは11.1mm、重さは257g。対してGalaxy Z Fold5はそれぞれ13.4mm/253gであり、重さは同じぐらいだが、薄さはMate Xs 2にアドバンテージがある。これが内開きと外開きという構造の違いによるものなのか、ファーウェイの技術力によるものかは不明だ。

その一方、20.3インチ折りたたみMacBookは、Lenovoの16.3インチ型折りたたみノートPC「ThinkPad X1 Fold」に似ている可能性があると述べている。ThinkPad X1 Foldは専用のフルサイズキーボードをドッキングさせるクラムシェルや画面を横置きにするランドスケープのほか、ブックやタブレットなど多彩な使い方が可能である

Image:Lenovo

これら両デバイスの量産開始時期についてPu氏は、7.9インチは2026年後半、20.3インチは2025年末だという、前回の予想を繰り返し述べている。

ただし、市場調査会社のTrendforceは、アップルは折りたたみ製品の折り目(を目立たなくすること)と信頼性に関して厳しい要求をしており、2027年までに発売する可能性は低いと報告していた

現在の折りたたみスマホ市場は中国勢との激しい競争に晒されており、「王者」だったサムスンが首位から陥落するほどだ。アップルが市場への参入に慎重になるのは、やむを得ないかもしれない。

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