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鉄道ファンが、14日15日と岡山県内の各地に集結します。全国で最後となった旧国鉄型電車による特急「やくも」の定期運行が、あす(15日)で最後になるとあって、JR伯備線の沿線は別れを惜しむ人たちでひしめき合っています。
JR井倉駅付近にカメラの放列…。
(砂山記者)
「ホームには、列車を待ちわびる人が集まっています。この人たちのお目当てはというと、あの特急列車なんです」
そう、その車両とは「381系やくも」。今年4月の「新型やくも」の運行開始に伴い、15日を最後に定期運行を終える車両です。
午前10時43分に、出雲市駅からの列車が到着すると、カメラを構えた鉄道ファンらが一斉にシャッターを切りました。中にはこんな鉄道ファンも。
(鉄道ファン)
「自作です。残って欲しいですけど残念ですね」
(静岡県から)
「ラストランだもんね。絶対見に来ないと『罰』が当たるなと思って」
1982年 国鉄時代にデビューした「381系」は…
(古川記者)
「これが岡山~出雲市間を走ります、381系高速特急電車です」
1982年、国鉄時代に伯備線にデビューした特急電車381系。以来、山陽と山陰を結ぶ主力列車として、他の路線で次々に新型車両が導入されていく中、何度もリニューアルを重ねながら40年以上使われ続けてきました。
気が付けば、全国で唯一つ残る国鉄時代の特急電車になっていました。JR西日本は古さを逆手にとって、かつて使用していた歴代のカラーを復刻。
それを懐かしむ鉄道ファンが多く沿線に集結するようになりました。いま走っているのは、1997年から15年間走っていた復刻版の緑色、ゆったりやくもと呼ばれる通常タイプ、かつての国鉄特急の主流だったいわゆる「国鉄色」の3種類です。
そのいずれも、14日、15日で定期運行が終わるのです。
鉄道ファンのために381系にちなんだ記念グッズも
(京都府から)
「最後の貴重な一日かなって」
(千葉県から)
「よく長いこと頑張ってこられたなと思いました。次の新型車両にバトンタッチということで『お疲れ様です』の一言です」
井倉駅運営委員会では、集まったファンのためにと381系にちなんだ記念グッズを販売。さらには、引退記念カード限定「381枚」を用意しました。
(井倉駅運営委員会 三吉孝美さん)
「皆さん遠方から来ていただいて、本当にファンの方ってすごいなと思います。ずっと覚えていていただければいいかなと思います」
そして、午後4時すぎに「緑色」最後の「出雲市行き」が出発…の予定でしたが、午後3時すぎ伯備線でまさかの落石事故が発生。事故を処理するために一時運転を見合わせ、「緑色」は予定より約1時間遅れで岡山駅を出発しました。
最後の国鉄型特急・381系。15日朝の下り列車を最後に定期運行は全て新型に引き継がれます。時代を刻んできた列車の歴史が幕を下ろします。
JR西日本では381系でも朱色の帯が特徴の「ゆったりやくも」は今後、臨時列車での運航を行う予定だということです。定期運航ではお別れですが、また、楽しめる機会がありそうですね。