新幹線などへ重点配分 長崎県2021年度予算編成方針

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2021年度県予算編成のポイント

 長崎県は30日、2021年度当初予算の編成方針を発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で、県税収入の大幅な減少が見込まれるなど本県財政は厳しい状況にあり、引き続き政策的経費に前年度予算比30%減の予算要求基準(シーリング)を設けるなどして総額13億円を捻出。21年度から始まる次期県総合計画の目標達成に向け、人口減少対策、九州新幹線長崎ルート開業プロジェクト、カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致などに重点的に配分する。
 県財政課によると、県の「貯金」に当たる財源調整のための基金残高は214億円(19年度末)と、ピークだった02年度(600億円)の半分以下まで減少。さらに本年度は新型コロナの影響で県税収入は約70億円減る見込みという。
 基金は本年度の当初予算編成段階で約140億円、その後に新型コロナ関係で約10億円取り崩したため、現時点での残高は約60億円。今後は地方交付税や国庫補助金などで、21年度当初予算を編成するまでには約160億~170億円規模に戻したい考え。
 捻出した約13億円は、次期県総合計画の特別枠などに重点配分。人口減少対策、新幹線開業、IR誘致に向けた中核事業は要求額の上限を設けない。このほか、労働力不足が顕在化する「2040年問題」への対応、先端技術で課題を解決する社会「ソサエティー5.0」の実現、SDGs(持続可能な開発目標)の推進などにも積極的に取り組む。
 また、臨時的な対応が必要な新型コロナ対策事業の取り扱いについては、今後の感染状況と国の対策などの状況を踏まえ、別途整理とした。同課は「新型コロナ対策は医療、福祉、経済など突発的な経費が必要となる。各部局が予算要求枠にとらわれ、躊躇(ちゅうちょ)してしまわないよう柔軟に対応する」と意図を説明した。