ジャイアンツが山口俊の解雇を正式に発表 日本球界復帰へ

ジャイアンツは球団傘下のAAA級サクラメントに在籍していた山口俊を解雇したことを正式に発表した。メジャーリーグ公式サイトの山口の選手個人ページには、現地時間6月2日付けでサクラメント・リバーキャッツが山口をリリースしたことが記されている。山口は自身のインスタグラムに「この度、山口俊は日本に帰国することを決断しました」と記し、日本球界復帰の意向を示している。渡米前に在籍していた巨人への復帰が有力視されているようだ。

現在33歳の山口は、2019年に巨人で15勝4敗、防御率2.91、188奪三振という好成績を残し、最多勝、最多奪三振、最高勝率、ベストナインなどのタイトルを獲得。巨人から初めてポスティング制度を利用した選手となり、同年12月にブルージェイズと2年635万ドルで契約した。

ところが、メジャー1年目は先発登板が1度もなく、17試合に登板して25回2/3を投げ、2勝4敗、1ホールド、防御率8.06、26奪三振という期待はずれの成績に。オフにブルージェイズが投手の補強を行ったこともあり、ブルージェイズの戦力構想から外れ、今年2月にDFA→リリースとなった。

その後、ジャイアンツとマイナー契約を結んでメジャー昇格を目指したが、開幕ロースター入りを果たすことはできず、マイナースタートが決定。AAA級での今季3登板目で7回途中1安打2失点(自責点0)と好投し、週間最優秀投手に選出されたが、5度の登板のうち好投したと言えるのはこの1試合だけで、0勝3敗、防御率6.17に終わった。開幕からジャイアンツ先発陣が好投しており、この成績ではメジャー昇格はノーチャンスだった。

移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は山口に今後について「日本プロ野球での実績を考えると、(日本の球団が獲得に興味を示し、)日本の球団へ移籍する可能性は十分にある。彼が引き続きMLBで挑戦を続ける可能性を完全に排除するわけではないが、当分のあいだ、それは彼の関心事ではなさそうだ」と伝えている。

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