日常に眠る長崎の魅力は? 市民がお薦め出し合う 県美術館でワークショップ

食について意見を出し合う参加者=長崎市、県美術館

 日常の中に眠る長崎の魅力を見つけるワークショップ「掘り出せ!知られていない長崎市」が4日、長崎市出島町の県美術館であり、10代から60代までの市民約30人が、テーマごとにそれぞれの「お薦め」を出し合った。
 観光都市としての付加価値を高めることを目的に、長崎国際観光コンベンション協会が6月に立ち上げた「市観光マスターブランド検討委員会」の活動の一環。学生や会社員らが年代別の4グループに分かれ、六つのテーマについて発表。進行役のコピーライター、原晋さん(北九州市出身)の県外からの視点を交えながら、市民が当たり前と思っている日常にスポットを当てた。
 「よく行く市内の店や場所」というテーマでは、それぞれが長年親しんできた場所を披露。「眼鏡橋近くの中島川の飛び石」「商店街の鮮魚店。刺し身が安い」「県美術館屋上からの夕日がきれい」「飲み会の締めにはおにぎり屋」などが上がった。原さんは「観光客が知らない場所ばかり。みなさんから情報発信してみて」とアドバイスした。
 参加した県立大4年の本多美貴さん(22)は取材に「ガイドブックに載っている場所以外に、自分が住んでいる浦上地区とかコアな場所の魅力も広まって、街が元気になったらうれしい」と笑顔。原さんは「光が当たっていない昔ながらの習慣なども観光資源として格上げされる可能性がある」と話した。同協会は発表内容を今後の検討委員会に反映していくという。

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