県営 西諫早団地 建て替えへ 総工費80億円 14棟617戸に集約

 定例長崎県議会は2日、一般質問が始まった。県は、築40年を超え老朽化が進む県営西諫早団地(諫早市堂崎町、31棟907戸)について、来年度からの10年間で、建て替えや住棟改善を進める方針を示した。総工事費約80億円をかけ、14棟617戸に集約する。
 八江利春議員(自民・県民会議)の質問に、奥田秀樹土木部長が答えた。
 県住宅課によると、同団地は県営住宅団地としては最大規模で、1973~81年に建築。高台にあり、1棟5階建てで、耐震性に問題はないが、エレベーターなどはない。684世帯が入居しており、現在、新規入居者は募集していない。
 今年6月策定の建て替え基本構想では、23棟を解体し、6棟340戸を新築。解体しない8棟のうち、7棟210戸はエレベーターを設置し、バリアフリー化なども図る。残り1棟67戸は96年に建て替え済み。駐車場も整備する。集約で生まれる余剰地には、買い物施設や交流施設、公園などのほか、高齢者向けサービスや子育て支援の拠点、若年層向け民間住宅の整備を想定している。
 一方、同課によると、同団地を含む西諫早ニュータウンは高齢化が進んで空き家が増え、買い物支援や交流の場の不足も課題になっている。奥田部長は「(住民のニーズに応えられるよう)民間と連携し、空き家を活用した交流拠点整備などを行う」と述べた。

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