ブランド「ゆりかごあさり」 カキ「華漣」 出荷販売を開始 諫早湾漁協

1粒ずつ品質を確かめ出荷準備をする関係者=諫早市、諫早湾漁協小長井直売店

 長崎県諫早市小長井町の諫早湾漁協は19日、ブランド商品の「ゆりかごあさり」と、カキ「華漣(かれん)」の出荷販売を開始した。同漁協小長井直売店に隣接する作業場では、関係者が1粒ずつ品質を確かめ、出荷準備に追われていた。
 どちらも専用のかごに入れ、海のいかだに垂下して育てる。アサリは干潟漁場に比べ、潮の干満に関係なく採餌するため、実入りがよく砂抜きが不要。1粒ずつにしたカキはかごの中で転がりながら成長。ぷっくりと丸い形が人気で、濃厚な甘みが特長。
 アサリの稚貝は、毎年のように発生する大雨や、赤潮の影響で育たないため、同漁協では中国から2~3年物を輸入。諫早湾で約3カ月間肥育し、出荷している。例年、店頭に並べると同時に飛ぶように売れていた人気商品だが、輸入アサリを熊本産と偽る産地偽装疑惑を受け、今年は様子が異なる。同漁協関係者は「こちらはきちんとルールを守っているのに」と憤りながらも、「今年もおいしく、実入りのよいものができた」と胸を張る。
 ゆりかごあさりは1キロ1200円からで、3月中旬までに15トンの出荷を見込む。華漣は10個入り2500円で、4月下旬まで販売。問い合わせは同漁協(電0957.34.2244)。


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