日本最初の茶畑清掃 ながさきグリ茶研究会 長崎・平戸

剪定や草払いに取り組む会員たち=平戸市、冨春園

 県北の茶業者でつくる「ながさきグリ茶研究会」(寶持雅祥会長)などは5日、長崎県平戸市木引町の千光寺の茶園「冨春(ふしゅん)園」の清掃や茶の木の剪定(せんてい)、施肥に取り組んだ。
 冨春園は、日本の臨済禅宗の宗祖、栄西禅師が1191年、宋(現在の中国)での修行後、持ち帰った茶の種をまいた日本最初の茶畑で、栄西が命名した。同寺などに茶の栽培方法や喫茶文化を伝えたという。同研究会は毎年春、一番茶の収穫を前に、清掃活動を実施。グリ茶は玉緑茶の通称。
 この日は、会員ら約15人が草刈り機で下草を払い、新芽の芽吹きを促すために茶の木を剪定した。寶持会長は「今年も無事に作業ができ、茶摘みの時季を迎えられる」と話した。
 田中宗寛住職によると、新型コロナウイルス感染拡大後も、全国各地から個人客らが冨春園を訪れている。

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