試合終了のブザーが鳴ると、しばらくマットから顔を上げられなかった。レスリング男子個人51キロ級のルーキー小川(島原)は果敢に攻めて準決勝まで進んだが、最後は春の全国選抜大会王者の前に力尽きた。
西有家小6年時に全国少年少女選手権で優勝。中学3年時の全国選抜大会は準優勝した。そんな実績を残してきた1年生は、高校で大きな目標を立てた。「3年連続インターハイで優勝する」。日々口にすることで自らにプレッシャーをかけ、それを力に変えてきた。
6月の全九州大会後に3年生が引退した後は、個人55キロ級に出場した同学年の本村と2人で練習を続けてきた。小学時代から切磋琢磨(せっさたくま)してきた「大切な存在」は今大会、試合前のアップから対戦相手の特徴に合わせて相手をしてくれた。ありがたかった。だからこそ、優勝して一緒に笑いたかった。
目標は達成できなかった。悔しい銅メダルになった。でも、伊藤監督は「準決勝の前半はほとんど差がなかった」と健闘をたたえてくれた。自らも「まだ練習が足りなかったけれど、強くなってるのが実感できた試合」になった。次の舞台は秋の栃木国体。「もう悔しい思いはしない」。本村と再び一緒に立つ全国のマットで、頂点を取りに行く。
四国総体・レスリング男子51キロ級 小川(島原)が銅 国体でリベンジ誓う
- Published
- 2022/08/05 12:10 (JST)
- Updated
- 2022/08/06 12:34 (JST)
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