特急振り子型車両の出発祝う JR佐世保駅 住民試乗も

朝長市長(右から2人目)らの出発の合図で走り出す振り子型車両=JR佐世保駅

 JR佐世保線の高速化を図るために導入した特急の振り子型車両の出発式が17日、佐世保駅であり、長崎県や佐世保市、JR九州などの関係者がテープカットして祝った。この日は博多までの臨時列車を運行し、地元住民ら約250人が試乗。23日から本格的な運行を始める。
 県と同市、JR九州は、西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の開業に合わせて佐世保線の高速化を決定。県が約14億4千万円を投じてレールなどを改良し、同社がカーブの走行性能が高い振り子型車両を導入した。
 同車両は博多-佐世保間を1日10本運行。所要時間は従来より最大9分短く、最速で1時間34分となる。車体には県北の佐世保、平戸、松浦各市、北松佐々町の特産品や名所などをデザインした。
 出発式のあいさつで大石賢吾知事は、新幹線開業効果を波及させるため、「今後とも佐世保線の利便性の向上など2次交通の充実に取り組む」と強調。朝長則男市長は「より多くのみなさまに県北地域へお越しいただけるよう、関係団体と連携協力を図る」と述べた。
 JR九州の福永嘉之取締役常務執行役員や議会の代表者らが、出発を記念してテープカット。事前に申し込んだ地元住民が臨時列車に続々と乗り込み、朝長市長らの出発の合図で見送った。


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