国体 ボート少年男子 高校3年間の集大成となる日田三隈の3選手

栃木国体のボート少年男子に出場する日田三隈の3年生3人が意気込みを語った。ダブルスカルの高嶋王介は、初めての全国舞台を前に「これまで多くの先輩たちが結果を出してきたように、入賞を目指したい」と話す。かじ付きクォドルプルの石井祐成と谷優作は、「高校3年間の集大成として悔いのない大会にしたい」と力強く語った。

ほとんどの部員が高校からボートを始めたように、3人も入学を機にオールを手にした。1年生の頃は体重が48kgだった高嶋は、ボートに絶対的に必要なパワーや基礎体力を高めるために、筋力トレーニングやランニングに力を入れた。他の部員たちが結果を出し始めて焦りもあったが、地道に努力を重ね、最後につかんだ全国規模の大会となる。11kg増量した体が成長の証だ。「持てる力を出し切る」と決意を口にした。

栃木国体に出場する3年生

体の線は細いが瞬発力のある石井と、こぐフォームが奇麗な谷は、3月の全国高校選抜大会ではペアを組み、ダブルスカルに出場した。国体では日田高校の3選手と一緒に出場する。全国高校総体に出場できなかった悔しさが胸にあるという谷は、「いつも一緒に練習しているし、協調性があり、チームワークがある」と全国への期待を語る。石井は「漕手(そうしゅ)の息をピタリと合わせてトップでゴールしたい。3年間で培ったものを試す最後のチャンス」と歩んできた日々に思いをはせた。

3年生の頑張りを目の当たりにしてきた下級生たちは、「先輩たちの諦めない姿勢に刺激を受けた。国体では最高の結果を出してほしい」とエールを送る。林仁哉監督は「相手は格上だが、チャレンジする気持ちを忘れないでほしい」と背中を押す。3年ぶりに開催される国体に向けて「(コロナ禍で)出られなかった先輩たちの思いを背負って全力でこぐ」(石井)と活躍を誓った。

ボート部のモットーは「諦めない」

(柚野真也)

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