いくつ分かります?

 〈令和の怪物〉はプロ野球・千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手。4月10日に28年ぶりとなる完全試合を達成し、次の登板でも8回まで投げて1人も走者を許さないままマウンドを降りた▲その佐々木投手がオールスター戦で対戦し、本塁打以外はアウトってことにしてほしい、と笑わせた相手は史上最年少で三冠王に輝いた〈村神様〉。王貞治さんの最多本塁打記録を58年ぶりに書き換えた▲こちらは海の向こう。もっとショウヘイが見たいよ、では降板した後も打席に…とファンの願いがそのまま新しい規則になったのが〈大谷ルール〉▲〈BIGBOSS〉〈きつねダンス〉も大丈夫…と続けて書いたら関心の偏りが露見しそうで心配だ。毎年「いくつ分かる?」と世相への感度を試されている気がするのは当方だけだろうか。今年の「新語・流行語大賞」候補が発表された。皆さんの大賞はどの言葉だろう▲賛否を巡る議論の沸騰がまだ記憶に新しい〈国葬儀〉。〈丁寧な説明〉という言葉は首相の口から繰り返し聞いたが、肝心の「説明」に「丁寧さ」をあまり感じた覚えがないのは気のせいか▲〈オミクロン株〉〈顔パンツ〉-コロナ関連ワードがなかなかリストから消えない。〈青春って、すごく密なので〉…甲子園優勝監督の名言はぐっと来た。(智)

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