岡山芸術交流 小学生が作品案内 独自解釈交えツアー客と意見交換

巨大なクマのぬいぐるみの作品をツアー客に紹介する小学生

 岡山市中心部で開催中の現代アート展「岡山芸術交流2022」(市などでつくる実行委主催)で、小学生が案内役を務める鑑賞ツアーが6日、主会場の旧内山下小(北区丸の内)で開かれた。公募で集まった3~6年生18人が魅力を感じた作品をツアー客の大人たちに紹介。独自の印象や解釈を交え、意見交換した。

 3人一組でツアー客を先導した。水のないプールで巨大なクマのぬいぐるみが横たわる作品の傍らでは「気持ちよくうたた寝をしているみたい。自分に似ている」と、自らに重ね合わせて解説。校舎内の廊下や校庭ではサーモグラフィーカメラによる映像作品を案内し「暗くて少し不気味だけど、空間と映像の組み合わせが面白い」と説明した。

 児童は10月に会場を訪ねてガイドする作品を選び、前日にはリハーサルも行った。案内を終えた岡山大付属小5年藤原旺祐君(11)は「自分と全く違う意見も聞くことができ、いろいろな楽しみ方ができることが分かった」と充実した表情で語った。

 ツアーには家族連れら約40人が参加。中区の女性(41)は「子どもたちと感想を伝え合うことで作品への理解が深まった」と話した。

 岡山芸術交流は27日まで。10会場で13カ国28組のアーティストが約90作品を展示している。

廊下の上に映し出されるサーモグラフィーの作品をツアー客に紹介する児童

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