陽光の恵み 温州ミカンが鈴なり 玉野・大藪地区で収穫期

瀬戸内海に面したミカン畑で収穫に励む廣畑さん

 玉野市大藪地区特産の温州ミカンが収穫期を迎えている。瀬戸内海に面した畑には陽光と潮風が育んだオレンジ色の実が鈴なりで、栽培農家が作業に励んでいる。

 同地区で約100年続くミカン畑=三宅良治さん(93)所有=を借り受ける廣畑幸三さん(48)は、山の南斜面に広がる約30アールで250本ほどを栽培。今年は成熟にやや遅れがみられたが、現在はわせ品種を中心に色づいており、大きさなどを確認しながら一つ一つはさみで丁寧に摘み取っている。収穫は9月下旬から始まり、年末まで続くという。

 大藪のミカンは気候風土が似ている和歌山県から持ち込まれ、大正時代に栽培が始まったとされる。日頃は「ひろはた農園」(同市八浜町波知)で野菜を育てながら、3年前からミカンにも取り組む廣畑さんは「日当たりと水はけの良い大藪で育ったミカンは味が濃い。しっかりとした甘みと酸味を楽しんで」と話す。

 収穫したミカンは道の駅みやま公園の農産物直売施設・みどりの館みやまに出荷。毎週土日の午前10時~午後3時、ひろはた農園でも直売する。問い合わせは同農園(0863―33―0270)。

© 株式会社山陽新聞社