岡山かなりや学園 園舎建て替え 難聴の乳幼児支援、明るい空間に

 難聴の乳幼児が通う「児童発達支援センター岡山かなりや学園」(岡山市北区西古松)が、老朽化した園舎を建て替えた。ベージュや白の温かみのある内装にし、大きな窓を配置して外光をふんだんに取り込むなど明るい空間に仕上げている。

 岡山県内外の0歳から就学前の約70人が利用する同園は、補聴器や人工内耳を使って言語表現の発達を促すほか、家庭での親子の関わり方などをサポート。1963年建築の旧園舎が老朽化し、施設面からも支援を充実させようと、敷地内に鉄骨2階延べ約844平方メートルの園舎を新築した。

 1階は聴力検査室や、補聴器、人工内耳を調整する部屋を配置。天井に青空を描き、子どもがくつろげるコーナーも新設した。2階は広さが異なる療育用の8室があり、個人や集団などで利用できる。車いすの園児もおり、段差のないフロアにし、エレベーターも設置した。総事業費約3億2千万円。11月下旬に竣工(しゅんこう)式を開いた。

 問田直美園長(61)は「旧園舎の暗いイメージを取り除き、明るい気持ちで利用できる施設になった。不安や悩みを抱える人にさらに寄り添える環境にしていきたい」と話している。

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