全国高校ラグビー 20トライを決め、130得点で大勝した大分東明 【大分県】

第102回全国高校ラグビー大会は27日、東大阪市の花園ラグビー場で1回戦が行われた。2年ぶりの出場となった大分東明は高松北(香川県)と対戦し、130-0と大暴れ。20トライを奪い、幸先の良いスタートを切った。白田誠明監督は「点差が開いたが、手を抜くことなく100%を出し切った」と破顔した。

この日は「ベース&クイック」を掲げ、試合に臨んだ。基本を大切に、得意の展開ラグビーでスピードアップする。開始1分に敵陣でのラックから右へ展開。宮川晴登(3年)からダウナカマカマ・カイサ(同)へとつなぎ、そのままカイサの中央への先制トライが大量得点の呼び水となった。9分にも早いリスタートから同じような形でカイサがトライすると、その後は一方的な展開となった。キャプテンの浦山丈(同)は「しっかりと体を当ててフォローする。基本の部分が徹底でき、ミスも少なかった」と振り返った。

先制トライを奪ったダウナカマカマ・カイサ

タックルを受けても、鍛え上げた強靭(きょうじん)な体で跳ね返して押し込む。縦に突進して密集に相手が寄せてくれば、走力のあるバックス陣にボールを回して振り切る。全ての局面で相手を上回り、大分東明が圧倒した60分間だった。ボールを継続して試合を支配し、相手が攻撃する時間はほとんどなし。計20トライで、得点数も県勢としては初めて3桁の大台に乗せた。

展開ラグビーが持ち味のチームが、1対1で負けない激しさを求めたのは、全国の舞台を経験して、強豪校相手に悔しい負けを経験したからだ。選手たちは自主的にウエートトレーニングで体をいじめ、練習でもコンタクトプレーを増やし、個の能力を上げてきた。その成果を本当に試すのが、次の相手となる前大会覇者の東海大大阪仰星との試合となる。3月の全国高校選抜大会で敗れた相手だ。白田監督は「今日のようにボールが継続するようなことにはならないと思う。コンタクトの部分で互角の戦いをして我慢比べをしたい」と話し、浦山は「次の試合を楽しみにしていた」とリベンジマッチに燃えている。

全ての局面で上回った

(柚野真也)

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