香りさわやか セロリ出荷本格化 伝統産地の総社・山手地区

出荷が本格化している総社市山手地区特産のセロリ

 総社市山手地区で、特産のセロリの出荷が本格化している。さわやかな香りと甘みが人気で、市内の農産物直売所などで販売。4月ごろまで楽しめる。

 市南東部に位置する山手地区は、60年以上続くセロリの伝統産地として知られる。かつては西日本屈指の生産量を誇ったが、農家の高齢化などで徐々に減少。地元の味を絶やすまいと、若手農業者や市の外郭団体・そうじゃ地食べ公社が中心となり、生産に力を入れている。

 今シーズンは4戸が計2万5千株を栽培し、4月までに38トンの出荷を見込む。山手セロリ・メロン生産組合によると、昨秋まで暑かった影響でやや小ぶりだが、みずみずしくて苦みも少なく上々の出来栄えという。剣持孝明組合長は「生で食べるのがお薦めだが、焼いたり、みそ汁に入れたりしてもおいしい」とアピールする。

 生産者の農場では1株600~900円で直売している。県内に出荷するほか、地元ではJA山手直売所「ふれあいの里」(岡谷)、農マル園芸吉備路農園(西郡)などで取り扱う。

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